第25話 効果的な攻撃場所
護身術 女性専用 傘で護身術 効果的な攻撃の仕方 少ない労力で最大の効果をだそう!
ボーイ「今日も暑いね~」
武「そうですね~汗が止まらないです」
ボーイ「暑いけど、今回も傘で護身やっていこか!」
武「はい」
ボーイ「今日はどこを攻撃すれば効果的かって話」
武「顔面じゃないんですか?」
ボーイ「そうやねんけどね…顔を防御されたらの話な」
武「そうですよね(笑)顔を防御されたら非常に攻撃し難いんです」
ボーイ「そうやろ!だからそこんとこを師父に教えてもらって。では師父お願いします」
素菓子「暑い~あまりにも暑すぎて超人墓場行きかけたワイ!」
ボーイ「そん時はドクターボンベ呼んで来るから大丈夫です!」
素菓子「お~それなら安心じゃ。かっかっかっ(笑)」
武(わからん…)
素菓子「今回は肉のカーテンのように防御を固められた状態の場合じゃ」
武「質問!肉のカーテンてなんですか?」
ボーイ「そんなんも知らんの!両手でボクサーみたいに顔とボディーを防ぐだけやん」
素菓子「何も知らん奴よ。さて、防御されると顔面を打つ事は難しくなる。困った事じゃ。さてどうする?って話じゃ」
武「手が上がるってことは比較的肋骨は狙いやすそうですね、後、金的も」
素菓子「うむ。それもありじゃ。じゃが、今回は基本的でもあり、相手に物理的な攻撃をさせなくする方法じゃ」
武「どうするんですか?」
素菓子「手で守っているのじゃったらその手自体を破壊するのじゃ。特に狙うべきは指と手の甲(小指側が狙い目)じゃ。これらは簡単に折ることが可能じゃ。折れた手では何もできんしの」
武「なるほど!それは効果的ですね」
素菓子「まず、相手の手を破壊、しかるのち顔面を打つ」
ボーイ「”将を射んと欲すればまず馬を射よ”ってことですね」
武「なるほど!←わかってない」
ボーイ(絶対わかってないやん…)
素菓子「そうじゃ。馬を射りゃあ将軍も落馬して簡単に討ち取れる。要領じゃ」
武「あとはどうやって指先を攻撃するかですね」
素菓子「攻撃方法は以前からやってる6方向をうまく組み合わせたら楽勝じゃ」
武「それと攻撃は先手が必勝てことですね」
素菓子「相手がどう攻撃したらいいかと考える前に先制の1撃を与える。相手は混乱したままどうしたらいいかわからないままに終わらせたらよいのじゃ。簡単なことなんじゃが、行動するとなるとみんな相手を見すぎて結局やられてしまう」
武「何も考えずに飛び込むくらいがいいってことですか?」
素菓子「闇雲に突っ込むのも考えものじゃが、”間”が大事じゃから考える前に行動してた方が相手の準備ができてないという点においては有利じゃ。相対したらの場合じゃがの」
武「ただ突っ込むのではなく、自分の得意技でつっこんだら良いってことですね」
素菓子「そうじゃ!相手をはめろ!大事なのは相手より後手にまわらんことじゃ。これからも励めよ。さらばじゃ!!」
つづく
第24話 両手持ちで威力が倍化!
護身術 女性専用 傘で身を守れ!両手持ちで威力が倍!重い物も大丈夫
素菓子「今回も傘でやるが両手持ちじゃ」
武「刀みたいに持つんですか?」
素菓子「傘は両手で持つと短すぎるじゃろ!傘を持ってる方の手首に手を添えるんじゃ」
武「なるほど!重い物を振り回すのには良さそうですね」
素菓子「そうじゃ。非力で傘が重くて上手く振れない、でも両手でガッツリ持つと傘の長さが短くて不安という女性は手を重ねて持つ事によって強く速く振る事が可能になる」
武「威力が増えるという事ですね」
ボーイ「ナイトも両手持ちで威力が倍ですからね」
素菓子「うむ。その際は盾が装備できなくなるから注意が必要じゃがの」
武「何言ってんですか?」
ボーイ「言うてもわからんからいいよ!師父続きを」
素菓子「この振り方はタオル等の護身術の際に必須の技術になるからよう練習しとけよ。傘ではバックで打つ際には特に重宝する」
武「確かに強く振り過ぎたら返して打つ時力が足りない時があります」
素菓子「そういう時に手を重ねて速攻で返して攻撃を打つのじゃ。手で打つのではなく、体全体で打つようにすれば打ちやすい。重ねた手はそのままでも良いし、押し放して打って空いた手で相手を掴み接近戦に持ち込んでもよい」
武「武器があったら離れてるほうが安心ですけどね(汗)」
素菓子「両手で打つと制御が片手に比べ上手くいかんから、慣れが必要じゃが破壊力が断然違うからできるだけ使えるようにしたほうが有利じゃぞ」
武「どっちみち必要そうだから練習して使えるようになります」
素菓子「では今日はこれまでじゃ。しっかりやっとけよ」
ボーイ(暑いから早く帰ったな)笑
つづく
第23話 ”逆ハノ字”ナイフで襲われた時の傘での対処法!
ボーイ「さて、今日も傘で護身しよか」
武「はい」
ボーイ「今回は”逆ハノ字”やるよ」
武「ハノ字の逆ですか?」
ボーイ「そのままやん!その通りやねけどな。特性として下からの攻撃ができるようになる」
武「下から来ると見にくいですね…」
ボーイ「そこがいいとこよ!下からの攻撃は見にくい。ボクシングでもアッパーカットてあるけど、見えない角度からくるから思わずくらってしまう!」
武「優れものじゃないですか。早速やりましょう」
ボーイ「では師父頼みます」
素菓子「うむ。先に言っとくが相手がナイフを持っていたら素手で何とかしようと思うなよ!何でもいいから身近にあるものを武器にしろ!今やってるのはそのための技術じゃ」
武「相手がナイフを持っていたらそれだけで動けなくなりそうです。」
素菓子「情けない事いうな!居ついてしまったら終わりじゃ!今やってる技術を駆使すれば死なずには済むはずじゃ。しっかり練習できてたらじゃがな…」
武「しっかり自信がつくまでやり込みます」
素菓子「さて今回の”逆ハノ字”じゃが、下からの攻撃じゃ。これは非常に避けにくく、これを使いこなせれば護身のレベルが断然違ってくる」
武「大体上からばかり攻撃してしまいますもんね」
素菓子「1番力を入れれるからの。ナイフを持ってる相手には逆ハノ字は特に有効で、相手の拳や指を下から打てれば相手の手はすぐ骨折してナイフが掴めんようになる。刃物ではないからいわゆる小手や動脈を打っても致命傷には出来ない」
武「練習で一発打たれただけで骨折したかと思いました(涙)」
ボーイ「あれは焦ったね(汗)柔らか素材と思い油断した…いつもすいません」
素菓子「ナイフを握っていると余計指は折れやすくなる注意せい。斜め45°位で打つと力も伝えやすいかの。また、ボクシングのアッパーカットのように下からアゴを狙うのも有効じゃ!見え難い角度から来るから知らん間に当たっとる」
武「いつも顔面ガンガン打たれてるからわかります」
素菓子「いずれにしても、今まで教えた6方向を駆使して使えばかなり護身力は上がるということじゃ。ちなみに知っているのと出来るのは違うのは言うまでも無いの」
ボーイ「論語読みの論語知らずにならんように気をつけろってことね」
武「それは護身だけではなく日常生活でも言えますよね」
素菓子「そうじゃ。知ってるだけは知らないのと一緒じゃ。まぁ昨今、少しの知識があったり、全く知らないくせに鬼の首をとったようにえらそうに言うとる輩が多いがの。かっかっかっ話にならんわい」
武「そういう人も確かにいますね。」
素菓子「まぁその反対の総量が反ってくるからいいんじゃがの」
ボーイ「師父それは一握りの人にしかわからない真理ですよ(笑)」
素菓子「そうじゃったの(笑)とにかくこれらの基本の動きを練習するのじゃ!そしたら身近な物を武器に出来るようになる!」
武「まずは棒で練習します」
つづく
第22話 女性の為の傘を使った護身術 『一文字切り』
護身術 女性専門 傘で護身! 超初心者でもできる実戦重視の護身術
ボーイ「さて今日も始めようか」
武「今日も傘ですよね」
ボーイ「シンプルで簡単にできる技ばかりで実戦向けやで。格好は良くないけどね」
武「花より団子て事ですね」
ボーイ「実戦に格好など関係ないよ。身を守れんかったら意味無いからね」
武「おっしゃる通りやと思います」
素菓子「今回は”一文字切り”やるぞ」
武「一文字切りですか」
素菓子「今回は特に簡単じゃ。特に言う事はない。あまり単発で使う技違うがの」
武「どういう時に使うのですか?」
素菓子「顔面などを攻撃し、胴が空いた隙に肋骨を狙って打つのじゃ」
武「なるほど」
素菓子「すべての技術で言えることじゃが、実戦で使える技術というのは、シンプルなんじゃ。手の込んだ技術は見た目はいいが実戦では使えん。素手での格闘も武器を使った実戦でも使う技術は単純で素早く発動できる技術がほとんどじゃ」
武「師匠にもよく言われています」
素菓子「剣術で言えば薩摩の”示現流”というのがあるが考え方としてはあれが1番ワシは賛同できる。知るはずないの?(汗)」
武「もちろんです(笑)」
素菓子「ガクッ”二の太刀いらず”と言われて1撃で全てを終わらせようという考えじゃ」
武「お~っ超シンプルですね」
素菓子「実際はその後もあるみたいじゃが、考え方としては大いにうなずける。そこまでとは言わんが、無駄を省き無駄を省き原点となる技術をひたすら磨く事が結局武術家として大成すると思うがの」
ボーイ「全く同意見です」
素菓子「護身術もひたすら単純な技術を反復練習し、いざという時に反射的に出るようになっとらんと使えんわの」
武「ビックリした時なんかは体が硬直して動けなくなってることがありますからね」
素菓子「そういう時の反応が修練の習熟度がわかるの」
武「反省です…ひたすら繰り返します」
素菓子「世の中なんでもシンプルじゃ。複雑にするから物事が見えんようになってくるのじゃ。シンプルに生きようぞ」
ボーイ「たまには良い事いいますね」
素菓子「しばくぞ!いつも良い事をいうとるわい!!」
武「そうですよね~来週もよろしくお願いします」
つづく
第21話 超初心者向け傘を使っての護身術1
素菓子「今日から武器術やるぞ」
武「武器ですか!全然やってないし…」
素菓子「今までずっと素手での技術をやってきたが、護身は武器を使うのが基本じゃ。素手でやってきたのは体の使い方と動きを学ぶ為じゃ。護身だけを考えると武器を使ったほうがはるかに護身力は上じゃ!」
武「武器が無い場合は仕方なく素手で戦うということですね」
素菓子「そうじゃ。素手で戦うという時点で戦略的に負けておるのじゃ」
武「でも武器なんて持ち歩いていませんよ!」
素菓子「持っとったら驚くわい(笑)身近にあるものを使うんじゃ。まず、基本となる技術を身につけ様々なものが使えるようするのじゃ。」
武「一を以って万にあたるというやつですね」
素菓子「さよう。個々の武器で個々の技術を使っていたら、とっさには使えまい。1つの軸となる技術のみを習得せよ。更に言えば、体術を武器術に使えんといかんのじゃ。”武器は手の延長”と言って己の手足の如く使えるはずじゃ」
武「それができるようになると少し恐怖が薄らぎます!」
素菓子「では、今回から身近な物としてしばらく傘を使った護身術をやるぞ」
武「傘なら夏でも日傘として持つ機会も多いですし、折りたたみもあります」
素菓子「うむ、じゃが、傘の柄の部分はほとんど使わん。棒として使う」
武「え~キュッと使わないんですか!?よくやってるじゃないですか…」
素菓子「あんなの初心者にできるはずないじゃろ!使えてもマスタークラスのみじゃ」
武「格好いいのに…」
素菓子「護身は試合と違ってミスが許されんのじゃ。いかに護身力を少しでも上げるかが課題なのに、あえてリスクの高い技術は使えん。確実性の高いほうをとる」
武「確かに初心者でもできないといけないですからね」
素菓子「では、本題じゃが今回は”ハノ字切り”じゃ。ポイントは」
1、攻撃線の前をクロスするようにハノ字を切るように打つ
2、脇は出来る限りしめたらいいが、初心者は威力重視じゃからかまわん
3、打つ流れを大事にする。ブツブツ攻撃を切らない(一筆書きみたいに)
4、実際攻撃する時は頭部ばかり狙わず全体的に攻撃を散らす(膝、手、腕、太もも等)
素菓子「大体、初めはこれだけを守れば十分じゃろう」
武「構えとかはいいんですか?」
素菓子「構えは体術の時もそうじゃが、相手を油断させる為にも絶対ダメじゃ!
ただ、打つ軌道はひたすら練習する必要があるぞ!」
武「確かに体術の時も構えは師匠にショボイと言われますが、正された事はないですね」
素菓子「武術としてなら必要かもしれんが、護身術では不要じゃからの。次に、攻撃の1発目を必ず当てようとするな」
武「いやいや、当てたいですよ」
素菓子「1発目が当たればそれで良いのじゃが。初めは相手の集中力があるから1発目はかわされる事がおおい。油断させて距離さえ間違わなかったら体概当たるがの(笑)」
武「必ずしも1発目が当たらなていいとうい事ですね」
素菓子「そうじゃ。防がれたり避けられても、そのまま他の部分を連続で打ちまくるんじゃ!攻撃を続けていたら必ず当たる!防御の事を考えるな!攻撃を雨の如くひたすら打ちまくれ!」
武「傘が折れるまで打ちます」
素菓子「ちなみに傘は力一杯打てば5発ももたんぞ」
武「え~脆いッ!その間に勝負を決めないといけないということですね」
素菓子「基本的にはそういうことじゃ。折れたら折れた使い方があるから別に問題はないんじゃが、棒としては使えんからの」
武「短時間で倒せるように練習します」
素菓子「ここでも自分のコンビネーションをつくれ!できるだけ、自分の体術のコンビネーションに近い形にしておけば楽じゃ」
武「わかりましたやってみます」
素菓子「武器と体術は同じ動きと思って練習しろ!では、さらば」
チリンチリン
つづく
第20話 超初心者でもできる金的目打ち 実戦練習
素菓子「先週は少しダメージを喰らったわい(笑)」
ボーイ「クリティカルにきましたからね」
武「すいませんでした」
素菓子「よいよい。蚊に刺された程度じゃ。かっかっかっ」
ボーイ「…今回は金的目打ちのまとめとしましょうか」
素菓子「うむ。今回ワシは口だけでもよいかの?」
武「ありがとうございます。お願いします。」
素菓子「では始めるぞ。まず第一に考える事は目打ち金的が狙えるかどうかじゃ」
武「空いているかどうかということですね?」
素菓子「そうじゃ。だが必ずしも空いてなくてもいいんじゃ」
武「それじゃ当たらないじゃないですか!」
素菓子「愚かなり!別に一発目が当たらなくてもあえて打つんじゃ。当たれば儲けものくらいで打つ。当たればそれでよいし、当たらなくても相手の気はそっちにいくから、その間にもう一発同時に打ち込んでおく。両面作戦じゃ」
武「金的、頭突きと一緒ですね!!」
素菓子「そうじゃ。ポイントは攻撃が相手に外れても当たっても2発はもう打っておくということじゃ。相手の出方でもう一発追加していたのでは遅い」
武「師匠によく言われる”細かい事は考えずに打ち出しとけばいい”ということですね」
素菓子「そうじゃ。いつも言うておるがパターンを自分の中で決めて、自分を信じてひらすら打つだけじゃ。相手がどんな反応をしようが、関係ない!!ただひたすら、打つべし!打つべし!明日に向かって打て!」
武「わかりました(明日はようわからんけど…)」
素菓子「目打ち金的を連続で速く打つには反体側の半身の使い方が重要なのじゃが。実際は同側で打っても問題無いのじゃ。初心者はまず、同側で確実に速く打つ練習をするのがいいかの」
武「まだ反体側で打つのは慣れて無いのでやりにくいです」
素菓子「通常の反対の動きじゃからの。これを理解できるかできないかで今後の動きは変わってくるがの」
武「奥が深いですね」
素菓子「これが逸脱した体の使い方のポイントの1つじゃ。世間一般で行われてる動きと違う動きで更なるパフォーマンスをひきだす。これ即ち”力を使わない護身術”なり」
武「確かにうまく出来た時はほとんど力を使わずできてますからね!」
素菓子「じゃが、まずは動く相手に同側の手足を使い攻撃線と間合いを計り、標的にきちんとヒットできるようになるのが第一じゃ。反体側を使うのは初心者にはできん!」
武「数やります」
素菓子「うむ。ではまたな。毎日最低100回やっとけよ」
武「はっはい(汗)」
つづく
第19話 一撃必殺金的蹴り 超初心者の為の金的蹴りの蹴り方
ボーイ「ここで曖昧になってた金的の基本やっとこか」
武「お願いします。ところで師父は」
ボーイ「今日は嫌な雰囲気がプンプンするから後で来るって」
武「そんな流れですね…」
ボーイ「金的は順蹴り逆蹴り、膝での攻撃を主とするから使い分けを大事に」
武「距離で変わるて事ですね」
ボーイ「そう。間合いで威力も断然変わるから自分の適切な間合いをしっかり把握するように」
武「膝は何となくわかりますが、順蹴りと逆蹴りの使い分けはどういう時ですか?」
ボーイ「いい質問やね。基本的に順蹴りは速さ、逆蹴りは威力を重視する。」
武「では、威力の逆蹴りのポイントは?」
ボーイ「逆蹴りは比較的簡単で、単純に言えば、力いっぱい蹴り上げる事かな」
武「それだけですか?」
ボーイ「おおむねは。細かい体の使い方の注意点は多いけど、それでは初心者向けじゃないからね。中級以上になったら細かいとこを修正していけばいい」
武「とりあえず、力いっぱいやります」
ボーイ「ところで、小さい頃靴飛ばしとかやったことある?」
武「ありますよ」
ボーイ「じゃあ、その要領でやればいい。靴を向こうの方に思いっきり飛ばすつもりでやればいい。後、逆蹴りの間合いは意外と近いからそこも注意ね」
武「それならやれそうです。間合いが意外と近いのはびっくりでした。手が届きそうで」
ボーイ「思っているより近いから距離をとろうと足の甲で蹴りがちだけど、威力をだしたいのであれば、足首からスネにかけて蹴るほうが威力は断然上がる!近ければ近いほど威力はますが、掴まれるリスクも高くなるからその辺は注意して蹴って欲しい」
武「恐くてすぐ蹴ってしまいそう」
ボーイ「大半がそうや。次に速さの順蹴りだけど、これは難易度が少しあがる」
武「速く蹴るのが難しいのですか」
ボーイ「結論から言えばそうだけど、蹴る体勢をつくるのが慣れてないとすごく違和感があると思う」
武「どのように蹴るんですか?」
ボーイ「フェンシングのイメージやねけど、わかる?」
武「西洋の剣術の?まったくイメージわかないです(汗)」
ボーイ「まず両手を広げるように横一文字になって、攻撃するほうの足で攻撃線をとる。その際膝と足先は基本攻撃線と同じ方向を向いているように。」
武「こんなに横向きですか!?」
ボーイ「そのままの格好で蹴るんだけど、初心者は大体蹴る時に骨盤が内側に入ってしまい腰が回って、足刀蹴りと金的蹴りの間の気持ち悪い蹴り方になってしまってる」
武「これ無理でしょ、腰が回ってしまう!まんま蹴れば相手と違うとこ蹴りますもん」
ボーイ「だから言うてるやん!足先を相手の正中に合わせたら骨盤が開く感じするやろ?」
武「する、でも蹴れば骨盤が内側に来て蹴る方向がずれるから足の外側で蹴ってしまいます」
ボーイ「骨盤が内側に入って来るのを我慢してそのままを維持して真っ直ぐける。軽く内から外に蹴ってる感じかな。これは普通の順蹴りにも当てはまる事やで。」
武「窮屈やな~」
ボーイ「慣れたら普通やねけどな(笑)それができるようになったらもう1つ大事なことがあるねん」
武「まだあるんですか!!?」
ボーイ「これも大事な事やねけど、攻撃する足に力はあまり入れないてことやねん」
武「攻撃できないですやん(笑)」
ボーイ「そう思うやろ!そこが浅知恵というとこやな(笑)攻撃する側の足に力を入れて蹴ってもいいねけど、威力が全然ないねん。悲しいくらいないねん。」
武「それやったらどこの力を使って蹴るんですか?」
ボーイ「右足で蹴りたかったら左半身、左で蹴りたかったら右半身で蹴る。」
武「間逆!?」
ボーイ「そう。この体の使い方は全てに応用できるねけど、右足での金的順蹴りに関して言えば、左半身を沈ませる事により右足を上げるイメージかな。その時軽く右足を合わせて蹴り上げる感じ」
武「シーソーみたいなもんですか?」
ボーイ「少し違うねけど似たようなもんやね(汗)これができると単独バランスを保てるようになり連続攻撃に繋げやすくなる!」
武「練習してみます」
ボーイ「それらができるようになると、順蹴りはちょっと離れてても、一気に間合いを詰めて攻撃ができるから、その練習をひたすらする事やね」
武「今から反復練習します…」
ボーイ「蹴り方がちょっとコツがいるから体に馴染ませて」
素菓子「どうじゃ?だいぶ練習はすすんでおるかな?」
ボーイ「師父、今回はパスしてもよかったのに来てしまったんですね…」
素菓子「応よ、ワシを誰だ思っていやがる!負けねぇ、引かねぇ、悔やまねぇ、前しか向かねぇ、振りむかねぇ、ねぇねぇづくしの男意地!かわいい弟子の練習を、どうして逃げられようか!」
武「師父ありがとうございます」
素菓子「早速じゃが、武よ修行の成果を見せてもらおうかの~」
武「まだ未熟なのですが」
ボーイ「確かに未熟やねけど、十分人をノックアウトできる威力があるよ」
素菓子「参れ!ミットなしじゃ、直撃は避けて尻を蹴るように、それでわかる」
武「いきまーーーす!!」
バシンッ!バシンッ
素菓子「前に比べればだいぶ出来とるが、半身の使い方をもっとダイナミックに!」
武「やれるとは言えない、でもやるしかないんだ!」
バシンッバシンッドゴッ!
ボーイ「あっ!!!!やっぱりやった!!」
素菓子「んぐーーーーーーーーーっ!さよならテンさん…」
武「師父、大丈夫ですか!!!?」
ボーイ「後は僕に任せて帰って練習しといて」
武「すいません。では失礼します」
チーン
つづく