第12話 相手と皮膚を通して『つながる』感覚。でた!盛本流合気下げ!
女性の為の護身術 皮膚の『つながり』を使って重心を操作して落とし制します 盛本流合気下げ
ボーイ「師父今日は何をしましょうか?」
素菓子「今回は『つながり』を使い、相手を落とす術じゃ。名付けて
『素菓子流合気下げ』じゃ!」
ボーイ「おおっあれですか!」
ボーイ(素菓子流は盛本流に変えておこう←密かなたくらみ)
素菓子「これも相手を落とすときに使う基本的な技術になる」
ボーイ「では武ちゃんやってみようか」
武「はい」
ボーイ「一応言うけど、くれぐれも力は入れないように!」
武「わかってますよ。今までどれくらい言われたか(笑)」
武「では、やりますよ。えいっ!えいっ!おっかし~な~」
ボーイ「おいっ!いきなりおもいっきり力はいっとるやないかい!!」
武「あれっなんでだろ!?」
素菓子「いやいやいや、あんだけ言うてるのに押さえつけとるではないか」
ボーイ「僕もびっくりしました。だいぶ言うてきたのにあの押えっぷりですからね」
武「はっはっはっやっちゃいました」
素菓子「少しはわかってきたと思ったがまたこれかい!疲れがドッと出るわい」
武「すいません」
素菓子「とりあえず、力で押さえつけるのは論外じゃ。それでは話にならん」
武「押さえつけても力がはね返ってきて、倒れる気がしませんでした。」
素菓子「それが大半の者がやっておる力に頼る武術じゃ」
ボーイ「では、気を取り直してもう一度」
武「はい。では力を抜いてえいっとあれ?」
ポカッ
武「あっ痛っ」
ボーイ「また力でやってるやん!!急がんでいいからソロリとな(汗)」
素菓子「下に落とそうとするのではなく、手前に引いたら落とし穴にはまったって感覚じゃ。相手は勝手に落ちてくれる。もちろんただ引くだけではいかんぞ。」
武「相手の足の感覚を手を通し感じ、皮膚の遊びをとって、こちらに少しよせるんですね?」
素菓子「わかっとるんじゃったらさっさとやれい!!!!!」
武「はいっっ!!」
ボーイ「もーややこしくなるから、あまり怒らせんようにね」
ボーイ「では、もう1回いっとこう。力を抜いてスライドさせるようにな」
武「はい。ソフトタッチで相手の足を感じ皮膚のあそびをとって少し手前に引き、相手の足の感覚を感じながらスライドさせるっと」
ボーイ「おおっ落ちる落ちる上手い上手い(笑)」
素菓子「その要領、それが基本じゃ。つながった感覚はそれじゃ!!」
ボーイ「つながった状態で倒したらそのまま相手の動きを封じる事ができるよ」
武「でも、今は動けるでしょ」
ボーイ「まあね。落としてから繋がりが切れてしまったから。流れでいくと封じれるよ。これを『制す』という言い方もするから覚えといて」
武「制すですね。師匠1回やってみてくださいよ」
ボーイ「いいよ。じゃあやるよ。それっ」
武「おおっほとんど力を感じないけど落ちる、しかも動けない(汗)」
ボーイ「流れのままでいけば切れないからできるよ。やってみて」
武「わかりました。では、柔らかく柔らかくえいっ」
ボーイ「おおっきれいに落ちるし、しかも倒されてから動けないから正解や(笑)」
素菓子「その感覚を忘れないように!今回はこれくらいじゃ。ただ最後に言うておくが、合気であるかどうかなどは、我々にはどうでもいいことじゃ。便宜上わかりやすいように名前をつけただけでの。我々の目的は護身することで、正しい合気をすることではない!身を守れなかったら何の意味もないんじゃからの。」
ボーイ「その通りと思います。合気道をするのが目的ではなく、護身が最上の目的ですからね。それに巷ではこれが正しい合気であるとか違うとか言ってますが、本質が一緒であれば細かい事はどうでもいいですしね。自分のやってるのが本物だと言いたがる輩が最近やたら多く感じます。木を見て森を見ずってやつですね。」
素菓子「細かい事に執着してるものは往々にして上達せんて、かっかっかっ」
つづく