第14話 前から変なおじさんが胸を触りにきたら 2
つづき
護身術 女性 前から胸を触られそうになっても大丈夫!Women Self-defense.
素菓子
「まず、相手が手を伸ばしてきたら体を左にかわす。
そして、両手で相手の手をよけるように、そらす。
そこから滑らせるように相手の顔面に肘を入れる。」
武
「よけるタイミングが難しかったです。
遅かったら触られてるし、早くよけても、
逃げた方向に追いかけられて触られる。」
素菓子
「その通り!これはタイミングが重要じゃ。
遅すぎても早すぎてもいかんのじゃ。
相手が手を伸ばしてもう触れる!と思ったところ
くらいで体をさばくのじゃ。
これは実際にやってみやんとわからんの。
全ての術に言えることじゃがの」
武
「早い!遅い!て何回言われたかわかりません(汗)」
素菓子
「究極言えば早ければ早いほうがええんじゃ。
徹底的に早くな。相手の動きの‘’おこり“を察し
いわゆる、先の先をとる状態じゃの。
もともと突きに対する術じゃからこれを実戦できれば、
相手の突きも難なくかわせるようになるっちゅー
実践的な練習を含んだ術じゃ。
ただ、タイミングは経験してみんとわからんじゃろう」
武
「それも言われました。
早いのはいいけど、中途半端に早いから意味が無いと…」
素菓子
「かっかっか(笑)
そんなに簡単に先の先はとれんじゃろう。
相手に何もさせずに制する技術じゃからの。
一朝一夕ではできん。」
武
「精進します(汗)」
素菓子
「足を使って体をさばいたら、今度は手で
相手の手をさばく。さばくと言っても
相手の手に触れる程度じゃ。間違っても
相手の腕にガツンとぶつかってはいかん。
ぶつかっては前に入れんから相手に肘を
入れることができんからの。
相手の手をスルーさせて、相手の体を
泳がせるようにするのじゃ。」
武
「かなり自分の腕で勉強しました(涙)
でもいい経験できました!
相手の体も流せるようになりました。」
素菓子
「だいぶぶつかったみたいじゃの(笑)
青アザをみたらわかるわい。
相手の体を泳がせたら、顔面に肘を入れるの
じゃが、よけた腕をそのまま滑るように打って
肘をいれる。間違っても手を引いて勢いを
つけて打ってはいかんぞ。時間の無駄じゃ。
引いた手の時間で相手は体勢を戻すぞ。
ほんの一瞬でもじゃ!」
武
「確かに、手を引いて打ったらそれで流れが
止まってしまってました。相手を死に体に
することができなくて、次の倒す動きに連動
する事もできなかったです。」
素菓子
「その通りじゃ。勢いを付け直すとそうなる。
肘を打ってからもその手を引かずに更に腕を前に
伸ばすくらいの感覚で相手の首にかけて相手を倒す。
引いたら相手は倒れん。全部繋がりじゃ。
次の動作を同時にするのじゃ。」
武
「攻撃に移る際に空白の時間がある
と言われてました。」
素菓子
「一瞬じゃろうが、動きに隙間があるんじゃ。
動きに隙間を作らんようにする事を心掛けよ。
間抜けになるからの。実際は、肘を顔面に入れた
後は、流れさえ切れんかったら何でもいい。
相手は何もできんからな。
正し、動きが繋がってるというのが前提条件じゃ!」
武
「段々その感覚がわかってきたような感じが
します。」
素菓子
「少しでもわかったらええ。常にその感覚を
感じて術をかけるのじゃ。歩いている時も
立っているときも、日常のあらゆる動きにも
繋がってる感覚を感じて行動するのじゃ。
それが日々の修行というものじゃ。」
武
「うっ……
そこまでやりますか(汗)」
素菓子
「何をいうとるんじゃ!!!
それくらい出来んで上達なんてあるものか!
常人を逸脱するんじゃからの。」
武
「はいっやってみせます(敬礼)」
素菓子
「貴様も言うようになったな。
こっち側の人間になるのを楽しみにしとるぞい。
それでは、今週もこれまで!
さらばだっ」
武
「ありがとうございました」
素菓子
「敵陣形の一番集中してる箇所に
主砲、斉射三連!ファイエル!
一気に突き抜けるぞ!」
キコキコキコキコ
過ぎ去っていく素菓子
武
ぽっか~ん
つづく