第11話 肩に手をかけようとするふとどき者を成敗 別法2
つづき
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護身術 女性向け 肩に手を掛けるやつをやっつける Women Self-defense.
素菓子
「今回の技術的なことじゃがどこが
難しかったのじゃ?」
武
「まず、相手をこっちに引き寄せるのが重くって、
倒すのも初めはピクリとも倒れませんでした!」
素菓子
「まだ力に頼っとる!
力に頼っとったら100年かかってもできんぞい。
そこを理解し腑に落ちるまで練習せい!
力が無くても術はできるんだと…
そこを抜けんと術が上手になることはまずない!
自分より力の強い相手には勝てん。
それではオナゴは男には勝てんということになる。
それでは、護身術なんて不可能な事になるのじゃ」
武
「はいっ上手くいった時はほとんど力を使わず
相手を倒したりできてます。
力を使わなくても相手を倒せるというのは
理解しているのですが、ついつい今までの癖で
力が入ってしまいます…」
素菓子
「頭で理解してもダメじゃ!
体で納得せんとの。それを経験できるのは貴重な
経験なんじゃぞ。武術をやる者が皆できるわけ
ではなく、むしろ少数派じゃからのう。
男ならまだ力でも潰しは利くがオナゴでは
圧倒的な力の無さで男相手ではまず、勝てん。
そこのところを今一度心に刻め!」
武
「はい師父」
素菓子
「では今回の術は相手からすれば、
引き寄せられ、引き寄せられたと思ったら、
自分が倒されてる感覚にすることが肝心じゃ!
無理やり引き寄せられたのではなく、気がついたら
相手に引き込まれてる感覚じゃ!
ワシの肩に手を掛けてみろ」
武
(ちょっと強めにやってみよっ)
「師父いきますよ!失礼します
ってっうわ~~~~~」
ドスンッ
素菓子
「どうじゃやられた感覚は?」
武
「す、すごい!
気がついたら体が勝手に引き寄せられていて
そしたら師父がもう横にいて師父の手がきたのも
わからないうちに倒れてました!!
そしてすごく柔らかかったです!」
素菓子
「かっかっかっか少しは見直したか!
術なんて、ガツガツするのではない。
あくまでも柔らかく丸く丸くやる感じじゃ!
やってみい」
手を伸ばす素菓子
武
「えいっこっち来いっと」
強引に脇に手を入れ引っ張る武ちゃん
ポカッ
武
「痛てててて痛いじゃないですか~(怒)」
素菓子
「それがいかんと言うとるのじゃ!
あくまでも柔らかく相手の体全体を引き寄せるように
引き寄せた瞬間には自分が前に出て、相手の首に
手を掛け倒す。最後は手で倒すというより
手があるから倒れずにはいられないような体勢に
相手を詰めるのじゃ!いわゆる角度で勝ってる
状態じゃ。」
武
「確かに気がつけば師父の手が前にもうあって、
私はもう倒れるしかない状態になってました」
素菓子
「体が崩されとるんじゃ、ワシに角度をとられている
んじゃ。ここまでやられたらいかな大男でも簡単に
倒せる。力は不要じゃ!速さが求められる術じゃが、
絶対的な速さではなく、相対的な速さを使うんじゃ、
ってわかるかの~?チラッ」
武
「ふむふむなるほどっ!!
言ってる意味が全然わかりません」
素菓子
どって~ん
「なかなか期待を裏切らん奴じゃの(汗)
やっぱりわからんか。例えばじゃ、
手や足をを速く動かすというより、
1つ先の動きをほぼ同時にする感覚かの。
ゆっくりの動きでも1つ先の動きをほぼ同時に
することにより術はできる。パッパッと鋭角的な動きだと
いくら物理的に速くても術は極まらん。
相手に全部動きが伝わってしまうんじゃ。
これは最もやってはいけないタブーじゃ。
武
「それもよく言われます…反省」
素菓子
「練習でも相手の首に手が掛かってもピクリとも
動かんのは相手がもう次の動きを予想できとる
からじゃ。相手に気づかれたらいくら速くしても
重心が安定するからいくらやっても無駄じゃ!」
武
「なるほど、そういう意味か~
師父!今一度!」
素菓子
「おっ聞いてた通りやる気は一人前じゃの
ほれやってみぃ」
つづく