第39話 簡単に肘を極める
ボーイ「今日は肘を攻めようと思うねけど、先に言うけど脱臼しやすいから注意な」
武「ダッ脱臼!?」
ボーイ「そう肩、肘関節は特に脱臼しやすいから練習の時無理しないでね」
素菓子「練習では強引な力で無理やり倒さないようにの」
ボーイ「そうやぞ、師父の肘は大事にするねぞ」
素菓子「もうワシをやるていになってるやん」
武「今日もよろしくお願いします」
素菓子「今日のポイントは肘関節を上向けるということ。そうしないと梃子が働かないから相手が落ちない。肘が上向いたら力を上から下に加える。簡単なようじゃが、往々にして斜めに力が加わり相手が倒れないことが多い。ちょっとやってみろ」
武「そんなわけが…ほんまや!真下難しい…」
素菓子「真下に力を加える事ができたら、次は相手の重心を崩す。しっかり立ってる相手を真下に力を加えて倒すのは不可能じゃからの。少し重心をずらす。そして肘を極めると相手は簡単に倒れる」
ボーイ「いつも言うけど力じゃない。相手と力がぶつからずに自分の体重をうまく利用すれば力なんかほとんどいらんから。無理やり技を成立させようとせず、流れを大事にすればいい」
武(流れね、それが出来たら苦労しないんですけど~)
ボーイ「ちょっと軽く僕と練習しよう。相手が肘を曲げたら技は変わるから」
1時間経過~
ボーイ「よし試してみ」
武「では、師父、参ります」
素菓子「いくらデクでも脱臼だけは勘弁じゃぞ」
武「え~い!問答無用!!」
素菓子「えっ~!!」
ボーイ「掌を返して上向け、肘も上向いたらすかさず肘に滑るように脇をまわし相手の重心をやや引いて崩し、上から下に圧をかけて倒せ!」
素菓子「何!ゆっくりだが重心を上手く崩され倒れてしまう」
ボーイ「相手を倒したら。そう!固めてる逆側の足を前に出して脇をさらに絞っていくことにより肘関節を攻めろっいっけぇええええ!!」
武「落ちろ蚊トンボ!!!」
素菓子「いたたたたっ肘が肘が!!」
ボーイ「体を通して出る力の威力やな」
素菓子「肘よ動けワシの肘!なぜ動かん!」
武「ふっまたつまらぬものを極めてしまった」
素菓子「また言うとるのか。(やっと動いてくれた…)肘を初めに極め損なったら、最後の極めも甘くなるから、最初が肝心じゃ。後は全体の流れに逆らわないようにの」
武「大丈夫です私の体はエイトビートであふれています!」
素菓子「よきかな!では、今日もここまで。またの」