第10話 肩に手をかけようとするふとどき者を成敗 別法
今週も赤い自転車が向こうの方からやってきた。
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護身術 女性向け 肩に手を掛けるやつをやっつける Women Self-defense.
素菓子
「燃える男の~赤いトラクタ~
天から降ったか地から湧いたか、三千世界を乱す奴、
天に代わって打ち砕く!頂き上手に命を賭ける、
武仙、素菓子、只今参上!」
武
(また、台詞変わってるよ…)
「師父、今日もよろしくお願いします!」
素菓子
「うむ。今週もお世話します。
お世話するから何かくれ。
アンパンが食いたい気分じゃの~
わしゃ腹減った。」
武
「そんなこともあろうかと今日は
アンパンを持ってきました。」
素菓子
「なぬっ!お主、察相の術を使うか!
今の時代に使い手はいないはずじゃが…」
武
「はぁ~???たまたま作ったから持って来ました。」
素菓子
「手作りとな!
お主は護身術の技術はまだまだじゃが、
気遣いはなかなかじゃの。
どれ1ついただこうかな。
いただきます。」
ムシャムシャムシャ
素菓子
「お~何ということじゃ。
このアンは甘すぎず、ほどよい甘さに
抑えられておる。生地も市販の物とは違い
変に硬くなっておらず、小麦の香りが鼻をかすめ、
口の中でへんに残る事もなく、
とろける様に喉を通り過ぎよる。
まるで小麦畑で食べているようじゃ~~
幸せじゃ~」
武
「どうでしょう?
まぁまぁいけるでしょ?」
素菓子
「うむ。ごちそうさまでした。
菓子作りの腕はみごとじゃの。
だが、それはそれ!今週もビシバシいくぞ!」
武
「お願いします」
素菓子
「で、今日はどんなんやったんじゃ?」
武
「前回やったものと相手の捕り方は一緒で
受け手の方が術を変えました。」
素菓子
「別法じゃの。
人それぞれ得手不得手があるから得意なものを
選択したらよい。無理に全て覚える必要はない!
得意なものを徹底的に鍛えろ!
じゃが得意でないものでも、一応体の中を通しておけ。
応用できるからの。
じゃが、基本は得意技の徹底的な練磨じゃ!!!」
武
「軸となる術を覚えるという事ですね!」
素菓子
「おっ!たまにはまともなことを言うではないか」
武
「軸を作ればどの術にも応用できると言う事ですね!」
素菓子
「おう!わかってきてくれたか!」
武
「全部師匠の受け売りです」
ズコッ!!
素菓子
「あ痛たたたたたっコケタよ。
受身とるの忘れたくらいコケた。
たんこぶできたやんけ!」
武
「師父、足腰弱くなってるんじゃないですか?」
素菓子
「あほんだら~!
お前のせいでコケたんじゃぁ~!!」
武
「師父そんなに怒ると血圧が」
素菓子
「わかっとるわ!
お主とおったら疲れるワイ
昔の中国では、
『千招(多くの技)を知る者を恐れず、
一招(一つの技)に熟練する者を恐れよ』
と言われておって、やたらいろんな術を知っておっても
役に立たん。根幹となる必殺技をつくれと
いうことじゃ。」
武
「師匠にベースとなる術をつくれと、
よく言われています。」
素菓子
「うむ、例えば、
今宵の虎徹は血に飢えている
もそのよい例じゃ」
武
「何ですかそれ?」
素菓子
「無学なり…あまりにも無学なり…
新撰組じゃよ…
得意技を徹底的に鍛えた、幕末最強の殺し屋軍団じゃ」
武
「あ~歴史はあまり…」
素菓子
「まぁ期待しとらんかったからええわい。
さて今回の技術的な事じゃが」
つづく