第7話 肩に手をかけられた時の対処法2
公園にて
前回の動画はこちら
素菓子
「相手の腕の捻じり上げ方じゃが、
まず相手の手を軽く握る
相手の腕を頭がかするくらいギリギリで
くぐり抜け相手との距離を詰め
やや後方に頭が滑るように入り込む。
武
「こんな感じですか?
素菓子
「上半身でくぐるんじゃなく、
下半身を使うんじゃ。
足を使え。上半身でくぐると動きがブレル。
お前はいつも足元がお留守になっとる。横着をするな!
自分が動いて相手の動きを支配するのじゃ!」
武
「こうかな?」
素菓子
「そうじゃ。頭を腕の下をスルッと滑るように移動させ、
一気に相手の斜め後ろまで詰める。もちろん足も
寄せておけよ。頭を移動できたら、その軌跡を握った手が
移動する感覚で捻じり上げる。その際決して腕力で捻じり
上げるなよ!抵抗されて逃げられてしまう。
うまくいけば、勝手に手が付いてきよる。
やってみぃ」
武
「えいっ!」
素菓子
「いててててっ!そうじゃその呼吸じゃ!
上手くいけば力も全く使わず相手の腕が捻じり上げ
られる。ワシが爪先立ってるのがわかるか?
これがしっかり肩関節が極められてる証拠じゃ!」
武
「で、出来た!」
素菓子
「ここまでできたらほぼオーケーじゃ。
後はここまでの動きをどんだけ相手に気づかれずに
行うかじゃ。この後は今回は顔面を打ちながら
地面に叩きつけとるが、比較的横に位置した場合は
これでも良いじゃろう、後ろに回りすぎた場合は、
相手の髪を取って後ろに引き倒せ、もしくは、
相手の襟を持って、膝を足で押し込んで、膝かっくんしろ!
これらはおまけじゃから好きなようにしたらええ。
大事なのは捻じり上げるとこまでじゃ!!
これを何回も反復練習しろ!」
武
「わかりました!なんかスムーズに体が動いたら、
逃げるよりこっちの方をしっくりきます。」
素菓子
「全ての術でその感覚が実感できれば護身力は
かなり上がっとるじゃろうのう。もはや常人に
あらずじゃ。体の使い方も合理的になり私生活に
おいても体を使い易くなってるはずじゃ。
ただし、術を試そうとはするなよ!
火の粉が降り掛かった時のみ使用するように!
しかし、その時の為の鍛錬は毎日のようにせい!」
武
「わかっています。その覚悟はしました。
私はこの護身術をマスターしてみます!」
素菓子
「かっかっかっ。心良きかな。知れば知るほどそんな言葉は
吐けんようになるがの。
今日はここまでじゃ。ほ~れっ
あそこの木からセミが鳴きだしおったわ」
武
「ほんとうだ!今日は少し暑いし、まだいたんですね
って、あれっ師父どこですか」
(キョロキョロ)
どこからともなく声がこだまする…
素菓子
「かっかっかっ。
まだまだお主の動きは未熟じゃ。
これから精進して修行に励めよ!
来週までさらばじゃ!
まだまだマスターまでは遠いの~
かっかっかっかっ」
武
「師父っ~!師父っ~!」
(自転車忘れてるんだけど…)
つづく